最終確認日:2026年10月30日 / 根拠:会社法、農業協同組合法第72条の32、農地法第2条第3項・第3条・第6条・第7条
農業法人を設立する場合、法人の形態と構成員をどうするかがポイントです。会社法人にするか農事組合法人にするか、構成員を家族だけの同族法人にするか、仲間と一緒に法人をつくるかなど、法人形態は、家族や仲間、地域の事情や資金の状況だけでなく、将来どのような農業をしたいかという視野から決めるべきでしょう。
| 項目 | 株式会社 | 農事組合法人 |
|---|---|---|
| 目的 | 商行為その他の営利行為 | 組合員の農業生産についての協業による共同の利益の増進 |
| 出資 | 制限なし(1株の内容は均一) | 制限なし(1口の金額は均等) |
| 構成員 | 1人以上(農地所有適格法人となる場合は農地法の要件を満たす必要がある) | 農民など3人以上 |
| 議決権 | 1株につき1議決権 | 1人1議決権 |
| 役員 | 取締役1人以上(株主以外も可) | 理事1人以上(組合員である農民に限る) |
| 配当 | 持株数に比例 | 利用分量配当・従事分量配当・出資配当 |
| 設立の手続 | 公証人の定款認証の後、設立登記 | 定款認証は不要。設立登記の後、成立の日から2週間以内に行政庁(沖縄県知事)へ届出 |
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| �@設立の準備 | 設立目的の明確化と決定、経営計画の策定、組織体制の整備 |
| �A事前相談・協議 | 当事務所との事前相談と、農地所有適格法人の要件について農業委員会や関係する役所との事前協議 |
| �B引継資産の確認 | 個人経営から引き継ぐ資産の確認と評価額の算定など |
| �C基本事項の決定 | 商号、目的、役員、本店所在地、資本金などの決定 |
| �D定款の作成・認証 | 定款を作成し、公証役場で認証を受けます。当事務所が代理人として認証手続を行うので、お客様の同行は不要です |
| �E出資の払込み | 資本金とする額を、発起人個人の銀行口座に払い込みます |
| �F設立の登記 | 本店所在地を管轄する法務局(那覇地方法務局)に設立登記を申請します。申請した日が会社の設立日になります。登記申請書の作成・提出は、会社自身が行うか司法書士に依頼します |
| �G設立後の届出 | 登記事項証明書、会社の印鑑証明書、印鑑カードを取得し、税務署、沖縄県税事務所、市町村役場に設立の届出などを行います(当事務所で代行する場合は別途費用がかかります) |
| �H農地の権利取得 | 農業委員会と協議しながら、農地法第3条の許可申請などを行います |
| �I資産の引継ぎ | 個人経営時の農機具や施設などを法人に引き継ぎます。資産の種類ごとに税務上の取扱いが異なるため、引継方法を十分に検討することが重要です |
| 書類 | 内容・注意点 |
|---|---|
| 定款 | 公証役場で認証を受けます |
| 発起人会議事録・発起人決定書 | 本店所在地を番地まで定めるときなどに作成します。発起人が1人の場合は発起人決定書 |
| 印鑑証明書 | 発起人と取締役のもの |
| 払込みがあったことを証する書面 | 払込金額、日付などを記載し、通帳の写しを添付します |
| 就任承諾書 | 取締役・代表取締役の就任承諾(定款で定めた場合は不要なことがあります) |
| 設立時代表取締役選定決議書 | 定款で設立時の代表取締役を定めていない場合に必要です |
| 財産引継書・調査報告書 | 現物出資を行う場合に必要です |
| 設立登記申請書・印鑑届書 | 法務局に提出します |
当事務所で必要な書類を作成します。お客様には、印鑑類と個人の印鑑証明書をご準備いただきます。
主たる事業が農業であること(売上高の過半が農業と農業関連事業であること)。「農業関連事業」には、次のようなものがあります。
要件を満たした法人を設立した後、農地の所有権や賃借権などを取得するには、そのつど農業委員会に農地法第3条の許可を申請します。申請の際は、農地所有適格法人の要件に関する事項も記載します。これは、個人の農家が新しく農地の権利を取得するたびに許可申請をするのと同じです。
農地所有適格法人の要件は、農地の権利を取得した後も、継続して満たさなければなりません。要件確認のため、次の措置が設けられています。