石垣島は、無人島を含めて19の島々からなる「八重山諸島」の政治、経済、教育、交通、運輸の中心地で、沖縄県では沖縄本島、西表島に次ぐ3番目に広い島だ。
ここには、県内最高峰の於茂登岳(526m)を中心に、八重に連なる山々を背にして島の南部には平地が広がり、この平地に石垣市街地がある。
火山島なので島全体に河川があり、湾岸・半島・岬など、多様な自然環境が様々な自然景観を織りなしている。島の北側は半島で珊瑚礁が発達した美しい海岸線が続き、ダイビング、ヨット・釣りなどの海洋レジャーが年中楽しめる。
石垣島地方気象台の観測データによれば、気象台が過去30年間に記録した最高、最低気温は、
最高気温 35.4℃
最低気温 11.2℃
隠す石垣島地方気象台(石垣市登野城、標高6m)の気候 |
月 |
1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
10月 |
11月 |
12月 |
年 |
最高気温記録 °C (°F) |
27.8 (82) |
29.1 (84.4) |
29.4 (84.9) |
32.9 (91.2) |
33.7 (92.7) |
34.6 (94.3) |
35.3 (95.5) |
35.6 (96.1) |
35.4 (95.7) |
33.2 (91.8) |
30.9 (87.6) |
29.0 (84.2) |
35.6 (96.1) |
平均最高気温 °C (°F) |
21.5 (70.7) |
22.0 (71.6) |
23.7 (74.7) |
26.0 (78.8) |
28.7 (83.7) |
30.9 (87.6) |
32.2 (90) |
32.0 (89.6) |
31.0 (87.8) |
28.8 (83.8) |
26.2 (79.2) |
23.0 (73.4) |
27.2 (81) |
日平均気温 °C (°F) |
18.9 (66) |
19.4 (66.9) |
20.9 (69.6) |
23.4 (74.1) |
25.9 (78.6) |
28.4 (83.1) |
29.6 (85.3) |
29.4 (84.9) |
28.2 (82.8) |
26.0 (78.8) |
23.6 (74.5) |
20.5 (68.9) |
24.5 (76.1) |
平均最低気温 °C (°F) |
16.7 (62.1) |
17.2 (63) |
18.6 (65.5) |
21.3 (70.3) |
23.9 (75) |
26.6 (79.9) |
27.7 (81.9) |
27.3 (81.1) |
26.0 (78.8) |
23.9 (75) |
21.5 (70.7) |
18.4 (65.1) |
22.4 (72.3) |
最低気温記録 °C (°F) |
6.0 (42.8) |
5.9 (42.6) |
7.2 (45) |
10.0 (50) |
11.2 (52.2) |
16.5 (61.7) |
20.0 (68) |
17.4 (63.3) |
17.2 (63) |
14.0 (57.2) |
7.1 (44.8) |
6.6 (43.9) |
5.9 (42.6) |
降水量 mm (inch) |
135.0 (5.315) |
124.0 (4.882) |
134.4 (5.291) |
146.9 (5.783) |
190.7 (7.508) |
208.2 (8.197) |
142.3 (5.602) |
249.8 (9.835) |
259.7 (10.224) |
211.2 (8.315) |
138.1 (5.437) |
155.2 (6.11) |
2,095.5 (82.5) |
平均降水日数 (?0.5 mm) |
14.9 |
11.7 |
11.7 |
10.3 |
11.1 |
10.0 |
10.4 |
13.3 |
13.1 |
12.3 |
12.8 |
14.8 |
146.3 |
% 湿度 |
72 |
73 |
74 |
77 |
79 |
81 |
77 |
78 |
76 |
73 |
73 |
71 |
75 |
平均月間日照時間 |
84.7 |
91.3 |
118.1 |
130.3 |
164.3 |
212.9 |
261.0 |
232.9 |
189.9 |
157.6 |
115.3 |
89.3 |
1,852.5 |
出典:気象庁 (平均値:1991年-2020年、極値:1896年-現在) |
大都会のコンクリートジャングルの中で最高気温39℃超という日は年に何回かあるので、最高で35.4℃という石垣の気温は思ったほど高くはないのだ。
石垣島の気候は「亜熱帯海洋性気候」と言われるもので、四方を太平洋と東シナ海の太洋に囲まれて海風が強く、夏場でも東京・大阪などの大都会のコンクリートジャングルの中より、むしろ涼しい。
※気温は低くても、夏の紫外線量は関東地方の約3倍ある(赤道に近いため)ので日焼け対策は重要だ。
日本でいちばん日の入りの遅い街 石垣島
石垣島は東経124度9分、日本の標準時間地の明石市は東経135度、明石より東では標準時より早く、西では標準時より遅くなるので、東京とは約1時間20分、室蘭とは実に約1時間40分もの実時差があるのだ。
2003年11月20日の日没時刻
室蘭 16:14
東京 16:32
大阪 16:52
広島 17:04
宮崎 17:14
石垣 17:56
東京の太陽が落ちても、ここはまだ1時間20分は明るいということで、日本でいちばん日の入りが遅い(日の出も遅い)のが八重山だ。内地から八重山に来た人が一番面食らうのはこのことのようである。この島ではいつまでたっても日が暮れない。沖縄が「夜型社会」と言われるのは、この日没の遅さもひとつの要因だ。
石垣島の位置 北緯 24度20分/東経124度9分
石垣は北緯24度線上に位置する日本最南端の市である。また、これと同時にアジアの入口の都市でもあり、八重山の海人(うみんちゅ)は古くから「サバニ」と呼ぶカヌーのような小船で東シナ海や太平洋を越えて台湾や東南アジアへ行き来していた。逆に、台湾や東南アジアの人たちも、当然、八重山に往来していたのだ。
沖縄本島には「糸満(いとまん)」という名の漁師町がある。伝承によると、糸満の海人たちは遠く大洋を越えてヨーロッパまで?遠征していたという。ナポレオンが全盛のころ(1790年頃)、帆を張った小船を巧みに操る糸満の海人を見たナポレオンが「あれは誰か」と部下に訪ねたところ、部下が「あれは東洋から来た人(東の人:east
man/イーストマン)です」と答えた、これが訛って「いーすとまん→いーとまん→糸満」となったという話が、まことしやかに伝わっている。
絶対ホラ話だよね、第一、ナポレオンは英語は使わないと思う。
帆かけサバニ
こうした南の端っこ八重山の文化はというと、当然、日本のものだけでなく、琉球・台湾・中国・東南アジア諸国の影響を色濃く受けており、中国大陸や台湾、東南アジア諸国から渡ってきて八重山に帰化した人もとても多い。八重山人の民俗学的なルーツをたどると、日本(ヤマト)民族・沖縄(琉球)民族・中国民族・インドネシアやオセアニア諸国などの南方民族の集合体で、沖縄流で言えばチャンプルー(長崎のチャンポンの同義語:オランダ語が語源で「混ぜる」こと)であることが分かる。
そのため、八重山は沖縄(琉球)文化と日本(ヤマト)文化、その他の東南アジア諸国のさまざまな文化が混在した「文化のルツボ」の街で、日本であって日本でないような・・・・なんとも不思議なところなのである。
この街だけは来てみないと分からない。
そうだ、石垣島へ行こう。
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