
新型コロナウイルス感染症が世界中に蔓延しています。
1年半前までは誰一人、こんなことが起きるとは考えてもいなかった、正に「晴天の霹靂(へきれき)」とはこのことです。
人類の歴史は疫病との闘いの歴史だと言われます。これまでの歴史の中で人類は幾度となく疫病のパンデミックを乗り越えてきました。最初の記録は紀元前までさかのぼります。アテネの歴史家、トゥキディデスは、紀元前430年頃にアテナイで流行した感染症についての記録を残しています。この感染症について、「絶滅した地域を生む疫病」などの記載もあり、アテネを中心に猛威をふるったことが伺えます。
エジプトのミイラからも天然痘によく似た病変が見つかっていたり、14世紀にアジアを発端に猛威を振るったペスト(黒死病)はヨーロッパにまで拡大、ペストを媒介するネズミが急増し歴史上類を見ないパンデミックを引き起こし、推計で5,000万人(当時の世界人口のおよそ1/4)がこのパンデミックで命を落としたとされています。
1918年から1919年にかけ全世界的に大流行したH1N1亜型インフルエンザ、通称スペイン風邪の感染者は全世界で5億人とされ、 別のデータでは世界人口(18億−19億)のおよそ27%と言われ、死亡者数は5,000万−1億人以上と推定されています。

「経済とコロナの抑え込みを両立させる」という中途半端で無謀な我が国の政策が続く限り、このパンデミックを抑えることはできないでしょうが、いずれ政治家の誰もがこの不合理に気づくでしょう。
感染対策と経済の両立という政策は政府の肝いり事業だ。日本医師会がトラベルについて「感染者急増のきっかけ」と警鐘をならしたが、政府は「感染を拡大させているエビデンス(証拠)がない」と取り合わない。
世界中の国が、ロックアウトなどの感染地域の限定的封鎖によって必死でコロナの蔓延を防ごうとしている中で、「Go to Trabel」などというふざけた政策を取っているのは日本だけです。とても正気の沙汰とは思えません。日本の政治家の判断力は幼児並みの水準です。
とは言え、いずれにせよ、遠い将来には、必ずコロナは一定の収拾を迎えるでしょう。
皆さんがこの不思議の邦八重山に遊びに来るのは、その日までオアズケにすることを私は強く強くおすすめします。無能な政治家の世迷い事に惑わされては日本はコロナに食いつぶされてしまいます。みんなが自分の判断でStay Homeをすべき時です。直近1週間の石垣市の感染者数は人口10万人当たりでは東京、神奈川に次ぐ多さです。どうしても用事のある人以外は八重山に来ない、これだけがこの南の島と皆さんを守る唯一の方法です。

※石垣市の人口は48,000人、東京都の270分の1なので、石垣市で4人のコロナ感染者が出たということは、東京なら1,080人の感染者が出たということ、今や石垣市は全国有数のコロナ感染危険都市なのです。
宿泊業、観光業、運輸業、飲食業の方など、観光客を相手に生きてきた方の苦しみは痛いほど分かりますが、ここが辛抱の為所です。 |
1月の八重山
不思議な桜 ヒカンザクラ(緋寒桜)
このページは、毎月1回、その月の八重山を紹介していく歳時記のページです。
不思議の国、八重山の歳時記は内地のそれとはちょっと違うのです。

【1月の八重山歳時記】
南の島八重山と言えども、1月はやっぱり冬です。
八重山の1月の平均気温は16℃、内地の冬からみればとても暖かいのだけれど、ここに住んで南の島に体が慣れてしまっている島人には、この16℃もとても寒いのだ。
我が家では、このタッタ16℃の寒さに耐え切れず、電気ストーブなどがでーんと部屋の真ん中に鎮座しているのです。
この島に来た最初の年には、「なんて暖かい冬なんだ」と、半袖で通したものだが・・・・・・人間という生き物は環境適応能力がすごいので、もう捨てようと思っていた皮ジャンパーやダウンジャケットもこの季節には大活躍、久しく履くことのなかった靴下くんも1月になると出番がやってくるのです。
石垣島では、1月中旬になると、そろそろ桜の蕾が膨らみ始める季節、沖縄の桜はソメイヨシノではなく、ヒカンザクラあるいは、「彼岸桜」と混同しないように「カンヒザクラ(寒緋桜)または緋寒桜」と呼ばれている濃い緋色の桜だ。寒に咲く緋桜だ。
この桜はバラ科サクラ属サクラ亜属の落葉高木で、北上して行くソメイヨシノのサクラ前線と違い、沖縄の桜は北から開花して、南下して行くので、北にある沖縄本島のほうが、宮古・八重山よりも早く咲くのだ。
桜の開花日と満開日
地点名 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011年 平年値 代替種目
稚内* 518 517 429 510 510 523 518 515 502 510 522 519 514 えぞやまざくら
留萌 513 511 426 509 510 520 514 511 429 - - - - えぞやまざくら
旭川* 509 504 423 502 506 514 510 506 423 503 511 509 505 えぞやまざくら
網走* 518 512 429 510 512 521 515 512 503 504 517 516 511 えぞやまざくら
札幌* 508 429 422 501 505 510 508 504 421 501 507 507 503
岩見沢 509 503 422 502 506 511 509 - - - - - - えぞやまざくら
帯広* 510 429 424 502 505 504 508 506 426 501 508 503 504 えぞやまざくら
釧路* 517 518 510 522 516 522 518 516 515 510 519 518 517 えぞやまざくら
根室 522 516 508 521 514 521 517 516 516 510 518 - - ちしまざくら
室蘭* 515 509 423 502 504 510 512 507 425 503 514 506 506
浦河 508 509 428 510 511 516 511 508 504 505 - - - えぞやまざくら
江差 505 429 418 429 429 503 507 501 - - - - -
函館* 503 428 418 428 426 501 507 430 422 425 505 502 430
倶知安 512 508 425 504 507 514 515 - - - - - - (注)
紋別 521 513 428 508 511 521 516 515 - - - - - えぞやまざくら
広尾 - - - - - - - - - - - - - えぞやまざくら
新庄 - - - - - - - - - - - - -
青森* 429 423 414 420 418 429 501 425 417 418 428 425 424
八戸 425 419 413 422 416 427 429 426 - - - - -
秋田* 420 412 407 416 412 424 421 418 410 414 424 423 418
地点名 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 平年値 代替種目
盛岡* 422 415 411 416 413 423 424 420 412 413 425 420 421
宮古 423 415 408 417 410 418 423 421 - - - - -
酒田 418 411 404 412 409 419 416 412 409 411 - - -
山形* 419 412 403 414 410 419 418 413 412 411 419 418 415
仙台* 413 410 329 409 407 414 413 406 405 407 413 412 411
福島* 413 408 329 408 403 411 412 402 406 406 409 412 409
白河 - - - - - - - - - - - - -
小名浜 408 405 325 408 401 410 403 329 330 - - - -
輪島 413 407 329 408 401 410 412 408 406 406 409 - -
相川 413 410 402 410 405 416 412 409 - - - - -
新潟* 412 408 330 406 402 414 411 406 405 407 411 414 409
金沢* 407 402 326 403 328 407 406 329 402 403 401 407 404
富山* 410 405 326 404 329 408 407 330 402 330 402 408 405
長野* 418 410 402 415 406 414 415 407 410 408 409 415 413
高田 410 407 330 407 330 410 412 402 - - - - -
宇都宮* 405 328 318 331 327 406 329 326 328 326 402 406 401
福井* 408 402 326 402 329 407 405 329 402 326 402 407 403
高山 421 412 405 417 410 417 - - - - - - -
松本 413 408 330 413 402 409 412 401 - - - - -
前橋* 404 326 320 331 326 406 328 328 326 330 401 403 331
地点名 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 平年値 代替種目
熊谷* 331 325 317 328 323 404 327 323 325 325 331 401 329
水戸* 403 330 320 401 327 406 330 324 327 327 402 406 402
敦賀 407 401 324 330 328 406 - - - - - - -
岐阜* 403 325 317 324 324 402 326 323 323 318 320 328 326
名古屋* 403 326 319 324 323 331 326 323 322 319 318 327 326
飯田 410 406 327 406 402 409 407 - - - - - -
甲府* 331 325 317 327 324 331 324 321 324 320 320 329 327
銚子* 404 326 319 328 330 407 325 330 325 401 401 404 331
津* 405 328 321 328 328 403 331 326 327 323 324 401 330
浜松 403 326 319 324 327 402 - - - - - - -
静岡* 330 323 315 321 318 329 317 324 322 319 317 320 325
東京* 330 323 316 327 318 331 321 320 322 321 322 328 326
尾鷲 331 326 320 322 328 402 323 323 - - - - -
横浜* 329 322 315 327 318 402 321 323 323 322 322 330 326
館山 404 325 319 327 330 403 321 - - - - - -
大島 402 324 317 325 325 329 320 326 324 326 - - -
三宅島 404 - - - - - - - - - - - -
八丈島 406 329 328 328 326 408 319 413 330 404 - - -
西郷 407 402 325 403 328 407 404 328 403 - - - -
松江* 402 326 322 331 321 405 328 326 401 322 322 406 331
地点名 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 平年値 代替種目
米子 403 325 320 330 321 404 401 325 331 - - - -
鳥取* 405 326 322 331 324 405 401 325 329 322 325 402 331
豊岡 408 328 326 403 328 407 404 326 - - - - -
舞鶴* 410 329 325 403 327 407 405 331 402 325 327 405 403
浜田 330 324 317 329 321 401 326 325 - - - - -
京都* 403 324 318 328 324 402 327 325 324 319 319 328 328
彦根* 409 401 326 331 328 406 406 330 330 328 401 401 402
下関* 328 326 319 325 323 331 325 323 326 318 320 330 327
広島* 328 323 320 325 319 403 322 322 325 322 320 401 327
岡山* 401 326 320 329 325 403 329 326 326 321 322 331 329
神戸* 402 325 322 328 326 403 327 330 326 323 320 331 328
大阪* 402 325 320 327 323 403 328 327 326 324 321 331 328
洲本 402 326 320 - - - - - - - - - -
和歌山* 328 323 316 326 319 329 325 326 324 321 318 327 326
潮岬 331 327 320 319 326 401 319 328 324 322 - - -
奈良* 405 326 320 330 325 402 329 327 326 323 320 331 329
厳原 327 324 317 323 322 401 323 326 327 318 - - -
福岡* 325 322 315 322 317 329 323 321 324 313 314 322 323
佐賀* 327 324 317 321 323 331 323 324 324 319 321 322 324
大分* 326 323 317 324 319 331 323 322 324 317 317 323 324
地点名 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 平年値 代替種目
長崎* 326 322 319 319 323 401 322 324 324 321 318 323 324
熊本* 324 323 316 320 324 401 320 323 322 316 316 321 323
延岡 - - - - - - - - - - - - -
鹿児島* 330 330 327 324 329 403 320 330 328 319 323 323 326
宮崎* 328 322 318 323 326 328 318 326 326 316 317 323 324
屋久島 - - - - - - - - - - - - -
種子島 330 328 327 320 321 331 320 401 - - - - -
福江 328 324 323 322 326 331 322 328 331 323 - - -
松山* 328 324 318 326 319 401 324 323 325 317 314 325 325
高松* 331 326 318 328 324 401 327 328 325 320 320 331 328
宇和島 325 321 315 320 317 328 - - - - - - -
高知* 327 321 317 318 319 331 315 323 324 316 310 322 322
徳島* 330 325 319 327 326 331 327 327 325 323 326 331 328
名瀬* 118 126 117 101 120 125 116 129 121 122 122 130 119 ひかんざくら
与那国島 120 205 121 126 119 205 127 208 130 - - - - ひかんざくら
西表島 116 122 115 - - - - - - - - - - ひかんざくら
石垣島* 114 109 104 131 115 107 115 205 127 119 115 117 116 ひかんざくら
宮古島* 105 108 106 1230# 128 129 119 116 129 127 118 117 116 ひかんざくら
久米島 107 104 107 115 113 - - - - - - - - ひかんざくら
那覇* 118 117 115 121 117 119 113 123 103 102 1231# 107 118 ひかんざくら
名護 101 118 115 - - - - - - - - - - ひかんざくら
南大東島* 117 116 104 112 122 203 115 202 125 125 126 124 120 ひかんざくら
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- 「生物季節観測の情報」 徳島までの種目はソメイヨシノ、名瀬からの品種はヒカンザクラ 平年日は2000年から2011年までの平均値だ。
ソメイヨシノからは想像もつかない八重山の桜の濃い緋色は、桜の花というよりも紅梅、なんか・・・・ちょっとイメージが違うんだ。

この緋寒桜という桜らしくない沖縄の桜は、吹雪のように散るソメイヨシノとは違って、まるで椿のように、ある日突然、ポトリと花が落ちる。
この花の散りかたは、最初はとても気に入らず、思わず「情けない、おまえは桜じゃないのか!」と叱ったりしたけれど、最近では、こいつはこいつで亜熱帯の花に相応しいなかなか愛い奴だと思うようになったのだ。
1月の石垣島の山を歩くと、咲き始めた緋寒桜にアサギマダラが群れていたりして、こんな風景を見ると、「そろそろ春かな」と思ってしまうのは日本人の常で、これから2ケ月ほど、まだまだ寒い日が続くことなんかはすっかり忘れて春の予感に心が浮かれてしまうのだ。

沖縄にはやっぱり燦燦(さんさん)と輝く太陽と青い空がよく似合います。
この島に越してくる時、内地から「ソメイヨシノ」の苗木を2本持ってきた。1年くらいは枯れずにいたが、年に何度も落葉と芽吹きを繰り返したあげく、1年ちょっとで2本とも枯れてしまった。
悔しいので、また取り寄せて植えたが結果は同じだ。八重山の冬には当然、雪は降らず、霜柱が立つこともない、どうやらソメイヨシノは、いったい、いつが春なのか覚知できないまま立ち枯れてしまうのだと思う。
調べてみると、九州南部から種子島にかけてがソメイ ヨシノ生育の南限にあたるようで、春の暖かさの程度よりも、休眠打破のための冬の寒さの方が開花に影響を与えるそうだ。こりゃあ八重山でソメイヨシノが開花するのは無理ですね。
僕は、沖縄本島に行ったとき、スゴイ桜を見つけて苗を2本買ってきた。3月末に本島北部を車で走っていて、植木屋の店頭に咲く白い桜を見つけてUターンして買ったのだ。
それは、「本部町伊豆味(いずみ)」に咲く「クメノサクラ」という種類の桜で、本土のソメイヨシノにとてもよく似ていて、白から淡いピンク色の花が咲き、ソメイヨシノと同じように花びらがヒラヒラと散り、その花季も3月中旬だ。
「久米島の人が、突然変異の桜を伊豆味に持ち込んできて、伊豆味で品種を固定させた。」と植木屋の親父は言ったが、その真偽のほどは不明だ。
いずれにせよ、この桜は日本(大和)の代表的な桜であるソメイヨシノと同様に3月に開花し、色は白く、花弁が一片づつヒラヒラ散るという沖縄ではこれしかないという日本風の桜で、素人目にはソメイヨシノと区別がつかない。
まだあまり広がっていない沖縄桜の一品種で、多分、八重山にはこの2本しかないと思う。これからは本土並みに3月に白い桜の花見が出来るのだ。たいへん嬉しい(*^_^*)
クメノサクラ(久米の桜)
ソメイヨシノ(染井吉野)
八重山の気温・海水温
月 |
1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
10月 |
11月 |
12月 |
季 節 |
真冬 |
早春 |
春 |
梅雨 |
真夏 |
晩夏 |
初秋 |
秋 |
冬 |
気温(℃) |
平均気温 |
16.0 |
16.3 |
18.1 |
21.1 |
23.8 |
26.2 |
28.3 |
28.1 |
27.2 |
24.5 |
21.4 |
18.0 |
最高気温 |
18.6 |
19.0 |
20.8 |
23.9 |
26.5 |
28.8 |
31.1 |
30.7 |
29.9 |
27.2 |
24.0 |
20.6 |
最低気温 |
13.6 |
13.9 |
15.6 |
18.6 |
21.5 |
24.2 |
26.1 |
25.8 |
25.0 |
22.3 |
19.1 |
15.7 |
海水温(℃) |
19.0 |
19.0 |
19.0 |
21.0 |
23.0 |
25.0 |
26.0 |
27.0 |
27.0 |
25.0 |
24.0 |
21.0 |
今月の島のイベント
種子取祭(たねとりさい)
|
石垣島 平得
|
稲の種まき行事 旗頭奉納・奉納舞踊
|
種子取祭
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石垣島 白保
|
稲の種まき行事 奉納芸能・競馬
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※多くのイベントはコロナで中止されるでしょう
不思議の国八重山の1月のお話です。
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