かってに公開  (島料理店)料理長の八重山料理レシピ


 

八重山の島料理専門店の料理長が「私設かってに観光協会」のために特別に明かす八重山料理の調理のポイント。

代表的な沖縄八重山料理のマル秘レシピをかってに公開、これであなたも、明日から八重山料理人。


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 材料  1〜2人前
ゴーヤー 1/2本
島豆腐 1/3丁
ポーク缶詰 1/4缶
卵  1個
ほんだし 小さじ1.5
少々
コショウ 少々
         

調理難易度★★

1. ゴーヤーを縦半分に切り、中の白いワタをスプーンできれいに取り除く。

2. ワタを取り除いたゴーヤーを2・3mm程度に切っていく。
3. ゴーヤーの苦味をやわらげたい人はここで、水に30分程度さらしておく。
  (塩をまぶして10分程度置いた後、水で洗い流す方法もある。)


4. 島(木綿)豆腐はよく水切りし、一口大に切っておく。
豆腐をフライパンで焦げ目がつくくらいに炒め一度取り出す。
フライパンに油を適量入れ、ポーク、ゴーヤーを炒め、ほんだしを加える。
(このときに少しだし汁を加えると火の通りが良くなる。)
ゴーヤーに火が通ったら豆腐を加え、塩、胡椒を入れて、軽くまぜる。
とき卵を加え、さっと炒めて出来あがり。(卵には火を通し過ぎない)
島人は切ったゴーヤーを水にさらさない。苦いゴーヤーが大好きだからだ。
島豆腐が手に入らなければ木綿豆腐でOK、ポークがなければツナ缶で代用する。



 材料  1人前
ソーメン 2束
シーチキン 1/2缶
万能ネギ 適量
ニンジン 千切り適量
ニラ 適量
ほんだし 小さじ1
少々
コショウ 少々

調理難易度★★★★

1. お湯を沸騰させ、ソーメンを固めに茹でる。
  ここのゆで加減がポイントなので、けっして茹ですぎないこと。
   (あとで炒めるので気にしないで下さい)

2. ゆでたソーメンを水洗いし、ぬめりをよくとり水をしっかり切る。
  (ぬめりをしっかり取って置くことが大切。)
3.ざるにあげたソーメンに少し油をまぶしておくと、後で調理しやすい。

4.野菜は必要な分量を切って準備しておく。
フライパンを温め、大さじ1の油を入れ、ニンジン、シーチキンを軽く炒める。
準備しておいたソーメンを入れ、軽く炒めて、ほんだし、塩、コショウを加え
味を馴染ませる。
味が馴染んだら、ニラを加えフライパンを2・3回煽って、火を止める。
皿に盛り付け、最後にお好みで万能ネギをふる。出来上がり!
ソーメンチャンプルーは島人の間でも難しい料理とされている。
うまく作れたら一人前の島料理人。ベチャベチャにならないように注意しよう!



 材料  2〜3人前
豚バラ ブロック 500g
泡盛 1カップ
砂糖 1/3カップ
しょうゆ 1/3カップ
みりん 大さじ2
鰹だし汁 4カップ
豚のゆで汁 1カップ
しょうが スライス少々
ほんだし 少々

調理難易度★★★

1. 豚肉をまるごと4050分茹でる。

2. 茹でた豚肉を取り出し、3cm位の角切りにする。
  (流水で冷ますと切りやすい)
鍋に豚肉とかつおだし汁、ゆで汁、砂糖、泡盛を入れ、アクが出るようなら
取り除き、中火で30分ほど煮込んでから、しょうゆを半分加える。

弱火で1時間くらい煮込み、残りの醤油、みりん、しょうが、ほんだしを加え
さらに2時間ほどコトコト煮込む。

 
時間に余裕があるときはもっと時間をかけて煮込み、出来れば一度冷ま
して冷蔵庫で一晩置く。(余計な油分が固まって取り除ける)
温め直して、出来上がり!
(青味や和からしを添えても良い)
島人は、らふてーが本当に大好き。泡盛の肴にはこれさえあればOKという輩も
大勢いる。コラーゲンが豊富でお肌もつるつる。



 材料  3〜4人前
白身魚 片身
エビ 6尾
イカ 1枚
小麦粉 100g
2個
塩・コショウ 少々
冷水 適量

調理難易度★★★

エビは、皮をむき、背ワタをきれいに取り除き水洗いします。
  揚げたときエビの姿勢が良くなるように腹側に包丁で5〜6ケ所、浅く
  切り込みを入れて、エビを伸ばして真っすぐにしておきます。
えびのしっぽの先をおとす 背中に包丁を入れ背わたをとる 揚げたときそらないように切り目を入れる そりをなおす

  イカ、白身魚は縦長に切り分ける。
   (天ぷら用に市販されているものでもOK)
2.エビ、白身魚、イカは水気を充分に取り、塩コショウを多目にふりかけ、
  味をなじませます。
小麦粉に卵を割り入れ、冷水を少しずつ入れ、溶いていきます。
エビ、白身魚、イカに薄く小麦粉をまぶすす。(薄衣)
エビ、白身魚、イカを順に生地にくぐらせ、キツネ色になるまで
揚げていきます。
盛り付けて、出来上がり!お好みでゴーヤー等の野菜も試してみて。
沖縄風天ぷらは内地のものよりも厚衣で、いわばフリッターだ。島人は天つゆや
塩などではなく、ソースをつけて食べるのだ。



「タコライス

 材料  1人前
トマト 1/2個
レタス 2枚
ひき肉 100g
しょうゆ 小さじ1
塩・こしょう 少々
とろけるチーズ 40g
ご飯  1膳
サルサソース  大さじ3
      

調理難易度

1. レタスは幅3〜5mm程度の千切りにする。
2. トマトは1cm程度の角切りにする。
ひき肉を炒め塩・こしょうし、最後にしょうゆを加えて味を調える。
(少ししょっぱい程度に仕上げよう)
お皿の上に ご飯を1膳分よそい、ひき肉、チーズ、レタスの順で上にのせる
サルサソースをかけて、トマトをのせれば出来上がり!
(野菜やソースの分量はお好みで加減して)
タコライスは元々沖縄本島のオバーが作ったのが始まりらしい。だから具の種類や
のせる順番も店によって千差万別。            最近はこんな便利なモノもあるぞ!→


 材料  4〜5人前
豚三枚肉ブロック 1kg
粗塩 適量
       

調理難易度★★★

豚三枚肉(バラ肉)ブロックにあら塩をまんべんなくたっぷりまぶす。
粗塩をまぶした豚肉を容器に入れ密封し、冷蔵庫で3日程寝かす。
容器に溜まった液を捨て、さらに粗塩をまぶし同じ要領で2日程寝かす。
塩を水で洗い流したっぷりの湯で一時間ほどゆでる。
冷まして、出来上がり!食べるときは好みの厚さにスライスする。
軽く炙っても美味しいぞ。
亜熱帯性気候は食材が腐り易いので、保存を念頭においた料理が多く、
このスーチカもそのひとつ。イタリアのパンチェッタとほぼ同じ食品。泡盛に合うぞ!



「イカの墨汁」

 材料  2〜3人前
イカ 400g
豚肉 200g
ニガナ 5枚
イカ墨 適量
マース 少々
ほんだし 少々
かつおだし汁 6カップ
味噌 少々
      

調理難易度★★★

1.イカの背の中央に切り込みを入れて、墨袋をつぶさないないように
  足とわたを取り出して洗う。  
                     これが墨袋→
2.イカは、きれいに洗って、短冊切りにし、足は45cm長さに切っておく
3.豚肉は一口大に切り、ニガナは洗って適当な大きさに切っておく。
鍋にイカ、豚肉を入れ、分量のだしを入れて火にかける。
沸騰するまで強火にしてあくを取り、あとは弱火にして20分くらい煮込む。
ニガナ、イカ墨を入れ、マース、ほんだしで味を調える。
(最後に味噌を入れるのでこの段階では若干薄めに)
味噌を入れ仕上げる。出来上がり!(味噌は風味付け程度に)
島人はイカ墨汁を飲むと「ぬちぐすいさー」と思わず言ってしまう。「ぬちぐすい」とは
「命の薬」という意味で、イカ墨には頭痛を治したり、便通を良くする等の効能がある。




「イカの墨汁」

 材料  2〜3人前
イラブチャー 1尾
大さじ2・5
砂糖 大さじ2
味噌 大さじ4
鰹だし汁 適量
長命草 適量
      

調理難易度

1.イラブチャー(ブダイ)を三枚におろす。このとき皮は引かない。
  (イラブチャーが手に入らなければ他の白身魚でOK)  
                     
2.皮の部分に沸騰したお湯をかけ(霜降り)、すぐに氷水に入れ身をしめ、 布巾などで水気を充分取ってから、食べやすい大きさにそぎ切りしておく。
3.長命草は2〜3枚を千切りにしておく。
  (手に入らなければ、三つ葉などで試してみて)
ボールに味噌、酢、砂糖入れま混ぜ合わす。(少し硬いので鰹だし汁で少しずつ延ばしながら)
準備しておいた魚と長命草(あれば)を入れて和える。これで出来上がり! (調味料の分量はお好みで加減してね)
沖縄の魚は全般的に味の淡白なものや少しクセのある魚が多く、この様な調理法が適していると言える。島人の中には刺身を食べるとき、しょうゆの中にわさびではなく、酢を入れる輩も多いのだ。




「イカの墨汁」

 材料  1〜2人前
ポーク 2切れ
1個
焼き海苔 全型1枚
ケチャップ 適量
ご飯 1・5膳
      

調理難易度

フライパンでポークを少し焦げ目が出来るくらいに両面焼く。卵は薄いオムレツの要領で焼き2つに分ける。
海苔を2つに切り分け、海苔全体にごはんをのせ、海苔半分の部分にポーク、玉子をのせる。お好みでケチャップを適量。
 半分に折り曲げる。出来上がり!
沖縄には「ポーク玉子」という代表的で非常にシンプルかつ簡単な家庭料理があるが、これはそのおにぎり版。島の知り合いのオバーは「私が開発したさー」と言ってはばからない。



 材料  5人前
豚だし骨 300g 八重山そば 2袋
鶏がら 300g 島ネギ 少々
鰹荒削り ひと掴み 豚三枚肉 150g
だし昆布 1枚(小) かまぼこ(ひら) 2枚
しょうが 1片 しょうゆ 適量
ほんだし 少々 みりん 適量
マース 少々 さとう 適量
料理酒 適量
      

調理難易度★★★★


沖縄地域のそばを全部ひっくるめて「沖縄そば」と思っている人が多いが、南北700km離れた島々から構成されている沖縄県では、「そば」にも地域性がある。
「沖縄そば」「宮古そば」「八重山そば」が代表的だが、最近では、各島各地域ごとに「○○そば」と名乗っているケースも多い。「八重山そば」の特徴は、丸麺で、具は細切の豚肉に八重山かまぼこ、島ネギという組み合わせが基本で、これに「ピパーチ」とか「ピーヤシ」と呼ばれる「島コショウ」が添えられている。この「島コショウ」は八重山に自生する「ナガコショウ」のことで、沖縄本島辺りでは見られない。
スープに関してはおおむね「豚・鰹だし」がメインだが、店や各家庭によって千差万別で、これは沖縄の「そば」全般に言えることだ。八重山人の昼食の7割くらいが「そば」ではないのかと思えるほど、みんな「そば好き」で、各自の嗜好も微妙に異なるため、「これが正解!」というものが無いのも実状だ。

★料理長のたっての希望で、「八重山そば」だけは、詳しい調理手順・写真は割愛させて頂きます。(企業秘密なんだって。)

1.豚だし骨、鶏がらを熱湯にくぐらせ、水で洗い流しながら血合いなどを  掃除する。
2.鍋に約5gの水を張り、料理酒、昆布、準備した豚だし骨、鶏がらを   入れて火にかける。(アクはこまめにとること
3.沸騰する直前に昆布を取り出し、沸騰したら弱火にして、アクを取り、  スライスしたしょうがを入れそのまま2時間程火にかける。
4.火を止めて、鰹荒削りを入れ、しばらく経ってから、布やザルなどスー  プを濾す。出来上がったスープを温めなおし、ほんだしやマース、しょ  うゆ等で味を調える。
豚肉は「らふてー」を細長く切ったものを準備し、かまぼこも適当な大きさに切り分けておく。(かまぼこを、だし汁、しょうゆ、さとう、みりん等で甘辛く炒め煮しておくと日持ちするぞ。)島ネギはお好みの量をみじん切りにしておく。
そばを湯切り器に入れ、熱湯にサッとくぐらす。(そばに付着した油を落とす為なので、茹でてはダメ)
湯切りしたそばを1人前ずつどんぶりにに入れて、その上から熱々のスープをかける。
具や島ネギを適量盛り付けて、出来上がり!
沖縄の「そば」はそば粉を使っておらず、いわば「和風らーめん」のようなものである。
不思議なことに、この島には「そば屋」は数え切れないほどあるが、「ラーメン屋」「日本そば屋」はほんの数軒しかない。なんでかね〜。