てぃんさぐぬ花(沖縄本島の民謡



ツリフネソウ科の一年草の鳳仙花(ほうせんか)

7〜8月、道端で葉のわきから横に、赤や白やピンクの花を沢山つけているのを見かけることができます。原産はインドで、爪紅(つまべに)とも呼ばれ、鳳仙花の花で爪を染めたそうです。
てぃんさぐぬ(はな)や 爪先(つぃみざち)()みてぃ
(うや)()(ぐとぅ)や (ちむ)()みり

(てぃん)(むり)(ぶし)や ()みば()まりしが

(うや)()(ぐとぅ)や ()みやならん

(ゆる)()らす(ふに)や にぬふぁ(ぶし)()あてぃ

(わん)()ちぇる(うや)や (わん)どぅ()あてぃ

(たから)(だま)やてぃん (みが)かにば()びす

朝夕(あさゆ)(ちむ)(みが)ち 浮世(うちゆ)(わた)

(まくぅと)する(ひと)(あと) や何時(いち)までん

(うむ)(くぅと)(かな)てぃ 千代(ちゆ)(さか)

一番の歌詞の内容
てんさぐの花(鳳仙花)は、爪先に染めるもの、親の教えは心に染めなさい。

二番の歌詞の内容
夜の海を行く船は、北極星が目安、それと同じく親は、私の成長を見守り、また目標に生きている



と歌い、親が子供に教えるのではなく、子供自身が人生訓としたところに、外の教訓歌と異なる良さがあります。
沖縄人の親を大切にするという敬老の心意気は、内地のそれの比ではありません。
そういう
ところが沖縄の長寿を支えているのです。

昔の子供たちも、お洒落れは好きだったとみえ、鳳仙花(ホウセンカ)でマニキュアをする風習がありました。
この唄の素朴なメロディーは、はじめて歌う人も簡単に覚えられ、老若男女を問わず、これほど親しく口づさまれた沖縄民謡は他にないでしょう。

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