ヤエヤマオオコウモリ

学名:Pteropus dasymallus yayeyamae Kuroda

体全体が黒く、首の回りだけが首輪をしているように白または黄色の柔らかい体毛におおわれているクビワオオコウモリの仲間。


宮古島から西の多良間島や石垣島、黒島、小浜島、西表島、鳩間島、波照間島、与那国島など八重山諸島のほとんどの島に分布しており、
羽を広げると60Cm近く(羽を閉じると雌・雄の成体で前腕長がそれぞれ128〜137mmと125〜135mm、体重がそれぞれ375〜400gと318〜400g)にもなる。まさに「大蝙蝠」と呼ぶにふさわしい。

日本にいるクビワオオコウモリ4亜種の中では、ヤエヤマオオコウモリがいちばん体が小さく、首輪模様は胸のあたりで切れていたり切れかかっていたりし、固体によって模様が違う。

人を恐れず、愛嬌があり、夕方には人家に近い低いところを堂々と飛び回っていて、なかなかかわいい。

小さなコウモリ類と違い、超音波を出すようなことはなく、自分の目で有視界飛行をしている。植物食のコウモリ(フルーツバット)で、果実、花蜜、花粉、葉などを食べており、人間に害を及ぼすようなことはことはない。

石垣島では「ギランイヌビワ」や「オオバアコウ」の果実、「デイゴ」の花蜜などを特に好んで食べるようだ。